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現実に右往左往しながら、ときどき動画を作る人の記録。

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Liner Note-04(sm7020636)



直前に出した例の動画を除くと、前回からは再び一ヶ月とちょっと。

今回は何と二人の方に挿絵を描いていただきました。本編部分は柏城P、エピローグはスフキPにお願いしました。本当にありがとうございました。

さて、この記事はアイドルマスター 「夜は短し走れよ乙女」(真)の解説のようなものです。中身等についての詳細は、「続きを読む」からどうぞ。
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本編部分は、真がまだアイドルとしての活動を始める以前のお話です。今回は「恋をする」ということを主題にしましたが、別に恋に限ったことではなく、「何かをしたいが、何をする?どうやってする?」という漠然とした気持ちが自分の中でふくれて戸惑うような、思春期によくあるもどかしさも話のベースに織り込んでみました。これは、いろいろなことが頭に浮かんでなかなか眠れないときの感覚ですね。そして、本編一番の見所はやはり何といっても、冬のサイクリングロードを走っているときの真の顔です。あの凛とした、はっきりとした意思を感じさせる表情の描き方はさすが柏城P、といったところでしょうか。

エピローグは、レッスンに向かう真とプロデューサー。二人の間に、恋と呼べるような関係性はできていませんが、相手に対する強い信頼感はお互いに持っています。話の最後に登場する絵で、真がプロデューサーの手のひらではなく、手首を握っているあたりが実に心憎いですね。スフキPが良い仕事をしてくれました。いつか彼女が、誰かの手のひらを握って歩きながら、どうでも良い話でも実に楽しそうに話す日が来ることを願っています。そのときはもちろん、とびっきりの笑顔も忘れずに。

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なお作品の題名ですが、森見登美彦さんの小説、「夜は短し歩けよ乙女」からとりました。森見さんの小説は、一見つまらないことでもどんどん装飾を施して、最終的にはとてつもなく面白いものに変えてしまう独特の文体が特徴で、愛読しています。「夜は短し~」は森見さんの小説の中で、私が最初に読んだ作品だったので印象も深かったのでしょう。題名の由来にしてしまうくらいですからw

また今回の動画では文章に反復法を使ってみました。反復法はフレーズを印象付けるには非常に強力なのですが、使うタイミングを誤ると物語全体の印象を薄めてしまうので、なかなか扱いが厄介です。この話では、昔と今とで真が連続した日々を生きているというつながりを出すために使いました。過去だけで完結したのではなく、過去があって、今がある。そういった空気を感じてもらえたら幸せです。
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