数の話 閑話 2009年07月10日 数と名が付くもの。 再生数、コメント数、マイリスト数。 そして、「伸びる」・「伸びない」という表現は、そこら中に出てくる。タグ、ブログの感想、コメント。 なぜだろう。最近、そういった言葉を見るときに、何となく胃の辺りがもたれるような感じがする。いやもしかしたら、以前から少しずつ積もってきた小さな小さな違和感が、ここに来て現れたのかもしれない。再生数が、コメント数が、マイリスト数が、伸びたいと願うことは別にいい。そう願うのは、その人の勝手だ。でも、この胸のつかえは何なのだろう。喉が乾き、うまく声が出ないようなこの状態は。 目標はあったはずだ。 ・再生数:特になし ・コメント数:多いと嬉しい ・マイリスト数:2以上 これが、私の厳然たる目標のはずだ。少なくとも自分以外の誰か一人がどこかで共感してくれればそれでいい。私にとっては、最後の一点だけ達成できれば、あとはごほうびのようなものである。だからこの基準で考えると、今の私はすでに十分評価を受けているともいえる。ありがたい限りだ。 振り返って現状。ルサンチマンとは違う。そこまで激しい嫉妬や憤りは全く無い。むしろ、心のうちは氷のごとく冷えている。それゆえ、もったいないと思いつつも、ここしばらくは動画のコメントを消して見ていたり、Twitterに行かなかったりする。一種の倦怠期のような気もするが、元々渇望に乏しい自分のことだ。そうした空気を避けたがる癖が、いつの間にか染み付いていたのかもしれない。 ただ一つだけ、今の自分に釘を刺しておかなければならないことがあるとすれば、これらの数が欲しいがために何かを作ろうとするなということだろう。そういうことを楽しみながらできるほど私は自分を図々しくできないし、そうした自分を許すこともできない。もしそんな思考で心が埋まることがあれば、その時は去らねばなるまい。 いつぞやの「伸びろ」の歌は、これに対する反面教師なのだ。 PR