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現実に右往左往しながら、ときどき動画を作る人の記録。

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Liner Note-05(sm7601124)



このシリーズとしてはちょうど2ヶ月ぶりかな。6月は上げなかったし。

はい。

ということで今回も毎度おなじみ、柏城Pに挿絵を描いていただきました。ありがとうございました。回を追うごとに依頼内容の難易度が上がっていくような気がしますが、多分気のせいですね(^q^)

さて、この記事はアイドルマスター 「彼女と、彼女たちの時間」(美希)の解説のようなものです。中身等についての詳細は、「続きを読む」からどうぞ。
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前回の真の話は、思春期に抱く「恋」の感情について、若木のような「真っ直ぐ」で「純粋」な方向が強く表れるように作りましたが、今回はそういった眩しいばかりの青春純愛から離れ、今からずっと時間が経った後に、若い「恋」がどのように柔らかな「愛情」に変わるのかを考えることにしました。

かといって、ただ美希とプロデューサーの時間を進めて、彼らを中心に置くのではひねりが無さ過ぎます。直接的に二人の未来の光景をたどる話は、春香千早で既にやりました。ならば、もっともっと時間が経って、美希がありふれた日常を生きる、「普通の女性」に戻っている頃はどうだろう。そのときを書いてみたいというのが、今回の制作動機の一番根っこの部分でした。

そこで今回は、美希でもプロデューサーでもない人物として、二人の「娘」である女性を通して、彼女たちの過ごす日々をほんの少しだけ覗いてみることにしました。題名にある「彼女」はこの女性のことであり、「彼女たち」は彼女を含む家族や周囲の人々です。そのため、ご覧になった方はわかると思いますが、この話では後半にならないと美希やプロデューサーが登場しません。そして二人は主役ではありません。脇役です。挿絵にすら、一切出てきません。最初から最後まで中心にいる話者はあくまで「彼女」であり、彼女が知っている範囲の外にある情報は全く足さないことにしました。ですから、あのとき走っていった美希がどこに行ったのか、何をしに行ったのかは謎のままです。個人的には、言い寄ってきた相手を完全武装でぶん殴りに行ったくらいの展開も面白いと思いますが、それを作中で語るのは無粋なのでやめました。

ただし、この話の中では、唯一「彼女」視点でない所があります。

サムネイルにもなっている、「彼女」の姿です。これは彼女自身が見たものではなく、またそのとき玄関にいるはずの美希やプロデューサーが見たものでもありません。

この絵を入れた意図は、「現在と現実への回帰」です。話を見始めることで、現在から未来へタイムスリップしていた私たちが、最後の最後で今この時間、この場所に帰ってくる。そういったメタ的な「視聴者」としての視点に戻る鍵が最後の挿絵の役割でした。

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余談。

今回は、挿絵以外の部分で背景にどう色をつけるのかもいろいろ試し始めたのですが、なかなか思った色が出ないことが多く、未だ道半ばといった感じです。
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