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現実に右往左往しながら、ときどき動画を作る人の記録。

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Liner Note-07(sm11123150)&mv12(sm11807068)

07(sm11123150)



3か月くらい経ってからようやくライナーノートなど書いてみるこのていたらく。

亜美・真美の話から実に8ヶ月ぶり。
このシリーズはこれでちょっと一区切りかなあ、と思っています。
やりたいことはいろいろやってきたし、一つのまとめとしてこの動画があるような気がします。

ただ今回は、いつもインストで終わるようなエンディングを歌モノのPVにして、雪歩に朗々と歌ってもらいました。
雪歩っていう子は、気弱で自信がなさそうに見えるけれども(そして最初は実際そうかもしれないのだけれども)、徐々に徐々にアイドルとして経験を重ねていくごとに、自分で歩もうとする強さが育っていくのが特に感じられる子だとも思います。

なので。
最後のPVの歌の歌詞はすっごく青臭くてへこんでいる感じなのに、曲調は力強く、彼女はこれでもかと笑顔で歌います。
全然、絶望なんかしていません。

また、PVに入る直前では

派手でもなく、目立つこともないのに、
なんだかかっこいい人たち。

そして、アイドルの私と普通の日々を送る私が、
どちらも、同じだけ大切な私なんだってこと。


というメッセージが出てきます。雪歩は、少し回り道をする途中で出会ったそういう「大人」たちを見て、無理につける仮面のようなものではなく、自分の一部としてアイドルという生き方に向かい合っていく。そんな気持ちを抱いたようです。

もちろん、これ以降も彼女は、つらいことやめげたくなるような瞬間をたくさん経験するでしょう。でも、そんなとき彼女は心の中でこの歌を歌って、また顔を上げて、再び歩き出すことを選ぶのだろうと思います。そういうエールを込めた話でした。

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mv12(sm11807068)



暑がりな私は、実のところあまり夏という季節が好きではありません。
でも、そういう季節でも空だったり道端だったり、さまざまな所を見渡すと、はっとするような瞬間だとか言葉を失ってぼーっと眺めてしまうような景色がたくさん転がっています。

このPVは、夏の空ならではの量感がある雲と濃い陰影をより強調しつつも、ガラス細工のような真がその前で淡々と踊ることで一時の涼を得られるような感じで作りました。
そのため、真の存在感はやや薄まっていますが、決して「いなくてもいい」わけではありません。
私としては、この動画での真は、ラムネに入っている炭酸のようなものだと思っています。入っていないと甘ったるい水になってしまうところを、それを加えることでぐっと引き締める。そんな存在です。

そして、彼女の向こうに見える空は、他の部分の空とは少し色を変えています。その色の違いに、彼女が人形ではなく感情を持つ人間だという意味を込めてみました。静かに踊っているようでも、内面では喜び・興奮・不安・緊張など多くの感情が揺らいでいる。それが、人間だと思います。

でもまあ、こういったものは作者の解釈なので、これを見てくれた人が「きれいだなー」と何となく眺めて、そして次の動画を見に行くくらいのあっさりした感じで通りすぎていく方が、むしろこの動画の捉えられ方としてはよいように思います。夏の動画で、こってりした解説は無粋というものでしょうか。
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