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現実に右往左往しながら、ときどき動画を作る人の記録。

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個性の話

様々な作品がある。ゲーム内の映像を使ったPV風のもの、手描きのもの、ノベマスや架空戦記……PV一つとってみても、使用している曲のミュージックビデオのようなものから、ストーリー形式に仕立てられたものまであり、実に多彩である。

そこで考える。「個性」とは何だろうか。何かを作り出すことは、個々人の個性の発露であると解釈する見方について、違和感を覚える人は少ないだろう。しかし一方で、脱個性化の過程が芸術であり、創作であるとする考え方もある。個性からの脱却をはかるとき、個性の役割は果たしてどこにあるのか。


それは触媒である。


Aという物質とBという物質を単に混ぜただけでは化学反応が起きない状態であるところに、Cという物質を入れてみる。すると初めて反応が起こる。しかし、反応後の化合物にCは含まれない。

荒唐無稽に見える発想や妄想も、完全な無から生じることはまずない。既存のもの―それはキャラクターであったり、音楽であったりする―が様々に分布している空間に、一人のPの個性が入り込む。そしてある時、一つの作品が生まれる。

もちろん、全ての作品がこうした過程を経て生まれるわけではないが、作品を作るのに行き詰ったときは、とりあえずそのテーマを寝かせておいても損はないと思う。「作ろう作ろう」とはやる気持ちを一旦クールダウンさせ、全然違うことをしているうちに、思わぬところで突破口が見つかるかもしれない。

それは触媒としてのあなたの個性が作用した、確かな瞬間なのだ。
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